成長と旅立ち。-ラブライブ!サンシャイン!! 2期9話-
どうも、サケ茶漬けです。
9話「Awaken the power」、凄まじい回でしたね。
初見時はビール瓶で頭をかち割られた気分でした。
そんな9話で気になった点をピックアップして話していきたいと思います。
では早速。
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スノードーム
8話でもちらっと登場していたこのスノードーム、やはりSaint Snowにとってなくてはならないものでした。
「姉様と雪の日に一緒に探したの。2人でスクールアイドルになるって決めた、あの瞬間から雪の結晶をSaint Snowのシンボルにしようって」
Saint Snowの原点、というわけですね。
「始まった時の ときめきずっと大事にね」
青空Jumping Heartの一節がふと頭の中に浮かんできて、誰にだってこういう瞬間ってあるんだよなあとしみじみ思いました。涙。
そんなスノードームに差し込む1つの光。意味するものは黒澤ルビィ。
Saint Snowは最後のラブライブ予選で敗退、終わりを迎えてしまいました。
しかし理亞は新しい世界へと踏み出します。
スノードームの中で、自分たちの世界の中だけで輝いていた光はもっと大きな世界へと。
その手を引くのがルビィというのがもう美しすぎて…。
大きくなりましたわね、ルビィ。
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HAKODATE
この一連の物語が函館で展開されたこと、いったいどういった意味があるのでしょうか?
もっと突っ込んで言えば、Saint Snowの「聖地」が北海道の函館である意味とはなんなのか、ということになります。
アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」はある程度、1期の時点から2期やあるいはその先を見据えて作られていた気がします。作られているはずです。
だって、あまりにも流れが綺麗すぎますから。
1期は1期、2期は2期、と独立して作られていたらこうはならないです。
であれば、1期でも登場したSaint Snowの設定はかなり練られているはず。
ではどうして?という思いがあり、このようなことを考えるに至りました。
個人的には「函館」という地が重要なのではなく、「海の近くにある町」そして「雪の降る町」という要素が重要なのではないかと感じました。
海の近くにあるということは、作中でも述べられていましたが内浦を感じられるということ。
落ち着きますよね、自分が育った町と雰囲気が似ているのは。
そこに住んでいる人たちにも親近感が湧きますし、心の壁が取り払われるような気がします。
そして「雪」とはスクールアイドルの儚さをイメージしているのではないかと。
雪はいずれ溶けて消えてしまうもの。
しかし降った雪が溶けないまま、季節終わりまで残ることがある。
名残の雪、というそうです。
「ラブライブ!」で描かれている、時間の有限性をそのまま形にしたような存在ですね。
ラブライブという舞台で輝くことが許されているのは人生の中でとてつもなく短い期間だけ。
その短い期間で直視できないほどの眩い光を放つからこそ記憶に鮮烈に残るし、この物語が好きになれる。
彼女たちはみんなでいっしょに成長していきます。でもいずれは一人一人巣立っていく。
キャラクターにもキャストにも当てはまる話ですね。「みんなで叶える物語」を一緒に紡いでいる私たちも同じかもしれません。
成長と旅立ち。
このことが、「ラブライブ!」が端的に示されている9話が大好きです。
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SS
与太話。
ラブライブ!サンシャイン!!→Sun Shine→SS→Saint Snow ということです。天界的合致…。
おそらくSaint Snow登場当初から言われていたことなのではないでしょうか、この関係性。
今までなら、「ほーん、で?」で終わっていたかもしれません。
でも9話でSaint Snowがここまで掘り下げられて。
可能性出てきたんじゃないでしょうか、Saint Snowが主人公のアニメ。
まあ私が見たいだけなんですが。
9話放送後、4月に「Saint Snow PRESENTS LOVELIVE! SUNSHINE!! HAKODATE UNIT CARNIVAL」なるものが開催されることになりました。
Saint Snowのキャストの活動も本格的に始まることですし、期待していいですか?
鹿角聖良ちゃん、好きなんだ…。
こう、本能で好きになったんですよね。ビビっときたというか。
千歌やルビィも確かに好きなんです。好きなんですけど、キャストの延長線上で好きになった感がぬぐえなくて…。
ラブライブ!サンシャイン!!を見ていて、ここまでガツンとくるキャラクター、初めてです。
だから鹿角聖良ちゃんがもっと見たい。お願いだからアニメ来てくれ。
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高海千歌には何が見えているのか
閑話休題。
最後に今回の話の千歌についてです。
9話の挿入歌、「Awaken the power」。どこまでも前向きで、底抜けに明るい歌詞が歌われている中で千歌のこの寂しそうな表情。
見つめる視線の先には一歩成長したルビィの姿。そんな彼女の姿に千歌は何を思うのか。
Wake up my new power!
その後、彼女以外のメンバーがぼやけているカットが。
後ろからのカットでも唯一、鮮明に描かれているのが千歌であることがわかります。こんなふわっとたなびくようなリボンをしているのは千歌だけ。
これは函館という雪の幻想の中でみんな前しか向いていない、ラブライブのことしか考えていないけれど、千歌だけは今と向き合っていることの表れではないでしょうか。
先ほども言ったように結局最後は一人一人巣立っていくんですよね。最初の一歩を一緒に踏み出したとしても向かう先はそれぞれ別々。
おそらく千歌はそれに薄々気づいていてあんな表情になったんじゃないかと。
みんなと一緒にいれる数少ない残り時間を噛みしめている、そんな表情に見えました。
頭ではわかっていても、別れってものはやっぱり寂しいんですよ。
自分の言ってること、もしかしたら見当違いなことかもしれません。
ですが、ライブシーンの千歌の表情からもうひと悶着ありそうな感じはします。
怖いよ、ラブライブ!サンシャイン!!。